森林認証・SGECの輪ー 山とお施主様を結ぶ

ますいいリビングカンパニーは、家の最も重要な部分となる木材が、林業家によってどのように育てられているのか、その木材がどのように加工されているのか、その木材を使用することが日本の環境や私たちにとってどのような恵みがあるのかをお施主様に丁寧に伝えていきたいと考えています。

森林認証木材の輪は、ますいいリビングカンパニーと高見林業と田村材木店の3社が結びつからこそできる<<協働事業>>です。高見林業さんが丹精込めて育てた木を伐り、田村材木店さんで製材して、ますいいリビングカンパニーの家づくりに使い、お施主様に繋いでいきます。

森林認証・SGEC知ってますか?

SGEC森林認証とは、日本の森の独自性に配慮しながら確立した世界レベルの森林認証制度です。

高見林業は、2005年に日本の小規模林業家としてはじめてSGEC認証を取得しました。
続いて、田村材木店も、認証材をしっかりと非認証材から分別して製材出荷するという、SGEC認定事業者となりました。

高見林業さんから田村材木店に運ばれた木々には写真のようにSGECのタグがついています。これが、産地と伐採の履歴を証明するものとなります。

ますいいリビングカンパニーは、その田村材木店からSGEC認証材を家づくりに取り入れています。

この連携こそが、山からお施主様までの一貫した木材の流れとなり、最も安心できるトレーサビリティとなります。





SGEC 森林管理認証は次の 7 の基準等に当該森林経営が適合しているか どうかを審査機関が計画書等の書類の確認、現場森林の管理状況の把握、 利害関係者との面談等を行い、SGEC 森林管理認証基準・指標・ガイド ラインに合致しているのかを審査して認証の可否を決定します。(引用:日本森林技術協会システムSGEC 森林認証制度の概要)

SGECの7つの基準を以下の通りです。この基準は、モントリオール・プロセスを基本に、日本の森林の自然的・社会的立地に即して、持続可能な森林経営を実現するための国際性を持った基準で、森林管理に関する環境、社会及び経済の分野を網羅した基準となっています。

基準1 認証対象森林の明示及びその管理方針の確定 森林を適正に管理するためには、森林を所有する権利や利用する権利が明確にされ、更に、森林の管理状態が帳簿類で整理されていなければならない。また、森林管理に当たっては、その方針と計画が確定され、更に、その方針と計画について定期的な見直しが行われ、常に森林の管理レベルの向上が図られるよう努めなければならない。

基準2 生物多様性の保全 森林を管理する上で、「森林の豊かさ」を保つことは大切で、「森林の豊かさ」の指標となる多様な生物群が共存できる森林生態系が保全されなければならない。森林の中に生息する生物種は、動植物から微生物に至るまでお互いに関係し合って生息しており、生物種に応じた森林の取り扱いが行われなければならない。また、貴重な種が生息する場合には特別な配慮を行わなければならない。

基準3 土壌及び水資源の保全と維持 森林がもたらす恵みの中で、水資源の供給と土砂の流出防止は重要である。特に、森林は水源を守り、清浄な飲み水をつくり、海をも豊かにする。このような森林の恵みが保持されるように、伐採や林地開発など森林の利用に当たっては十分に注意が払われなければならない。

基準4 森林生態系の生産力及び健全性の維持 森林から得られる多様な機能や資源が長期的に安定して享受されるためには、伐採、更新、保育、間伐などが注意深く行われなければならない。また、病害虫や山火事などの森林災害に対しては、対策が常備されていなければならない。

基準5 持続的森林経営のための法的、制度的枠組 森林管理の実行に当たっては、森林生態系の保護・保全や森林に関連する権利、健康、労働・安全・衛生及び等森林管理に係る国内法はもとより、国際条約等を遵守されなければならない。また、地域社会や先住民族(アイヌ民族)の伝統的、文化的、慣習的な権利等は尊重されなければならない。

基準6 社会・経済的便益の維持・増進及び地球温暖化防止への寄与 森林が緑の循環資源としての役割を果たし、産出される認証林産物が、様々な用途に有効に活用され、地域雇用の拡大や地域経済の振興に資するように努めなければならない。また、森林がレクレーション等市民に自然に触れ合う機会・場所を提供するとともに、入山者に対する環境教育、安全などの指導及び対策が整備されるよう努めなければならない。更に、森林の管理・整備・利用が、地球温暖化防止に寄与する二酸化炭素の吸収・固定源として貢献できるよう努めなければならない。

基準7 モニタリングと情報公開 森林の状況は絶えず変化しており、また、森林管理計画の実行の状況についてその影響を評価するために、モニタリングを定期的に実施し、その結果について、公表されそれぞれの地域の情報として共有されるとともに、森林の管理方針・計画の実行及び改定に反映させない。

高見林業

高見林業は、江戸時代中期から10代にわたって続く林業家です。前日光山地の中で標高400メートルから800メートルに位置し、寒い冬季と比較的安定した気候の中、杉ヒノキともに質の良い木材として全国に知られています。これらの木材を皆様に安心してご利用いただくために、山林の持つ公益的機能を維持するために、国際的な管理基準である「森林認証」制度であるSGECを取得しています。高見林業は、SGEC森林認証を小規模林業家として初めて取得されました。
また、宇都宮大学、東京農業大学及び栃木県林業センター等の研究施設と深く結びつき、林業業界全体のために、先進的な研究を継続しています。さらに、日光地区木材流通研究会などの組織も作り、地元林業や国産木材が生かされる道を研究しています。

田村材木店

田村材木店は、日光で100年続く製材所です。田村材木店4代目の田村文宏さん。「市場とちが使い人の顔が直接見えるので、日々真剣勝負。責任も大きいぶん、満足感がある。」(引用:雑誌チルチンびと)

田村材木店は、認証材をしっかりと非認証材から分別して製材出荷するという、SGECの認定事業社です。

さらに、お施主さんは、「自分で伐採した木」を製材を見ることもできます。普段では目にすることのない製材の工程や、製品の管理、木材の乾燥など、木が製品になるまでを見学できます。木から木材になる瞬間に立ち合えるの貴重な時間を経験することができます。