左官塗りとは
左官工事とは、土やモルタル、、漆喰などの壁材を、主にコテを使って壁塗りする工事のことです。
仕上げに用いられる壁材は自然由来のものが多く、
環境に優しく、省エネにも期待できると近年注目を集めているのです。
セルフビルドとして大変人気のあるもので、自身の家を作り上げていくときにその思い出にもなるため、
いつかこの家を作ったことを思い出したときに、実りあるものになることと思います。
柔らかな表情を持つ「漆喰」
漆喰の原料は石灰。お城や蔵の外壁に使われており、とても強い素材です。
塗るときは、壁に化粧を施すように丁寧にフラットに。
冴え渡るような白さの漆喰をインテリアに取り入れると、
リビングから注ぐ光が壁にあたって光沢が生まれ、漆喰のコテむらがはっきりと浮かんでいます。
機能・デザイン性に優れた「珪藻土」
漆喰の原料が石灰なのに対し、漆喰は珪藻の殻が化石化したものです。
たっぷりと塗ることが多く、左官仕上げのバリエーションが豊富で、リノベーションで室内に取り入れる方も少なくありません。
漆喰と異なり水に弱く汚れやすいことから、主に室内用として使われています。
しかし、塗り壁のなかでも性能が抜群に高いのが珪藻土です。
調湿性:室内が乾燥すると水分を出し、湿気がこもると水分を吸収します
結露防止:水分吸収するため壁や窓の結露を防ぎます
消臭効果:空気に含まれた悪臭を吸い取ります
デザイン性:校倉(ボーダー調)や藁入りの珪藻土など仕上がりは様々です。
上品なテイストの「モルタル」
モルタルはセメントと砂を混ぜたものです。
コンクリートとの違いを聞かれることがありますが、
モルタルにはコンクリートのような砂利が加えられておらず、磨くと滑らかな質感です。
リノベーションでは、無骨だけど上品なテイストを演出したい時に使われます。
ますいいの左官塗り体験
ますいいではセルフビルドの一例として、壁の仕上げ塗りを施主の皆様自身の手で取り組むことができます。
実際にお施主さんが左官塗りを行なっている様子です。
そして完成後の様子がこちら
プロ顔負けの完成度、とても雰囲気のあるモルタル仕上がりになりました。
自分自身で手がけた、個性の溢れる魅力のある空間。
こうした経験は、家づくりを通してかけがえのない思い出となることだと思います。
セルフビルド体験として左官塗りのワークショップを行いました。
その時の様子がこちらです。
左官塗りのあれこれ
左官塗りは大変人気があり、セルフビルドとしてよく取り入れられています。
ここでは、実際にどのような流れで完成までに至るのかをご紹介しようと思います。
〜準備するもの〜
左官コテ、コテ板、バケツ、コテを洗うブラシ、養生シート、マスキングテープ、マスカー
〜下地処理〜
壁に仕上げ材を塗る前に実は大切な工程である、下地を整える「パテ処理」を行う必要があります。
一般的に石膏ボードという壁材を貼ってからその上仕上げ材を塗るのですが、
石膏ボード同士のつなぎ目や、止めるために打ったビス(ネジ)の頭が見えて凸凹するなど、
下地を塗るには少し厄介な状態になっているのがわかります。
そのため、下地の表面の段差や凹凸を平滑にするための処理が必要となるのです。
内装工事では、壁紙や仕上げ材を塗るを前に処理を行います。
パテは硬いペーストト状の充填材で、
炭酸カルシウムや石膏の粉末や樹脂を混ぜてペースト状にしたものを使っています。
この下地処理がしっかりできていないと品質の高い塗料を使ってもすぐに剥がれてしまったり、
本来の塗料の性能が発揮されず早期に劣化がおこる場合があります。
下地処理が塗装の仕上がりに寄与する割合は50%~60%といわれています。
つまり、塗装工事の質の良さは下地処理の質に大きく左右されるのです。
〜仕上げ材の左官〜
実際に仕上げ材を塗る前にもう一つ大事な作業をしなくてはいけません。
周囲に仕上げ材が飛び散ったり、大丈夫なよう仕上げを綺麗にみせるために養生を行うことが大切です。
養生テープ、マスキングテープ、マスカー等をぜひ活用してみてください。
いよいよ仕上げ材を塗って行きます。
初めは慣れない作業でうまく均等にムラなく仕上げることは難しく感じますが、
次第に慣れていくことで、仕上がりも綺麗になってくるのがわかると思います。
コツはたっぷりと塗ることです。
少量だとせっかくの仕上げ材が薄くなってしまい、下地の色がむき出しになって色にムラが出てしまいます。
一通り仕上げることができたら、最後に養生テープをはずしていきます。
またこのとき、水につけたブラシを面境界線の角をなぞるように塗ります。
すると境目の仕上げもスッキリ綺麗になるのでぜひやってみてください。
ますいいでは家づくりの一環として、他にも様々なセルフビルドを取り入れています。
もしご興味がありましたら、いつでもご連絡をお待ちしております。