masuiiモデルハウスの魅力の一つに左官仕事があります。その一部をお見せしたいと思います。そして、masuiiモデルハウスは左官仕事のさまざまな事例を見ることができる貴重な空間です。ぜひ、実際の目でみて、手で触れて体感してください。
左官塗りと大工仕事との繋がり ―さまざまな下地―
良い左官仕事をするには、良い大工さんとのコラボレーションが必須
左官下地にはさまざまな種類があります。masuiiモデルハウスでは3種類の下地を使用しています。
下地は見えなくなってしまう箇所ですが、ここが美しくあることが、美しい仕上げには必須です
木ずり下地(茶室)
*木ずり下地以外には竹小舞下地もある(城などはこの下地を使うことが多い)
石膏ボード(2F)
ラスボード(リビングダイニング)
―masuiiモデルハウスの左官仕事―
土壁(masuiiモデルハウス茶室)
日本古来の建築素材である土壁は、土と藁を水と合わせ、住まいと壁とします。
土壁は、蓄熱性、調湿性に非常に優れています。漆喰は防火対策にも強く、川越の蔵造りも火災に強いと漆喰で仕上げた蔵が多い。格子にも、漆喰を行い、土格子としているほど。耐震性能も研究が重ねられ、高い耐震性を持つことが証明されている。
小沼親方による土壁下地の様子
masuiiモデルハウスの土壁左官は、小沼充親方に行っていただいています。日本を代表する左官職人さん。仕事の美しさにずっと見惚れてしまいました。この仕事を目の前で見られたことが、私自身の財産です。
漆喰(masuiiモデルハウスリビング)
漆喰は、消石灰(水酸化カリウム)を主原料にスサ(麻の繊維や紙などを細かく切ったもの)と海藻糊と水を混ぜたもの。漆喰は強アルカリであり、非常に高い殺菌効果が期待できます。夏場の湿気や冬場の結露などを抑える調湿効果、消臭効果、有害物質吸着効果、断熱効果があります。
*土佐漆喰:稲藁を3ヶ月発酵させ、消石灰と水を混入し、さらに数ヶ月から半年以上熟成させた漆喰。水溶性の海藻糊を使用しないため、外壁にも使用できる。
https://youtu.be/2shrjSgceyY(漆喰ワークショップの様子)
珪藻土(masuii Y様邸)
珪藻土とは、珪藻の殻が海底に蓄積し、それが化石化したものです。夏場の湿気や冬場の結露などを抑える調湿効果、消臭効果、有害物質吸着効果、断熱効果があります。現在では、カラフルな色もあり、伝統的な仕上がりからポップな仕上がりまで色々と楽しむことができます。(*漆喰と珪藻土の違い:珪藻土の方が仕上がりがざらっとした風合いになります。その風合いは珪藻土ならでは。漆喰と比べると水や強度が弱めとされています。)
モルタル(masuiiY様邸)
モルタルはセメントと砂を混ぜたものです。コンクリートとの違いを聞かれることがありますが、モルタルにはコンクリートのような砂利が加えられておらず、磨くと滑らかな質感です。リノベーションでは、無骨だけど上品なテイストを演出したい時に使われます。
洗い出し仕上げ(masuiiモデルハウス玄関)
モルタルキッチン(モルタルに白い小石を混ぜ左官をし磨き上げて仕上げる)